農民そばや 芭蕉庵
そば 4.18 | つゆ 4.00 |サービス 4.09 | 雰囲気 4.55 | 周辺 4.27
白石から113号線を山形方面へ。七ヶ宿最後の宿場「湯原」に店を構えるのが「農民そばや 芭蕉庵」だ。
かつて七ヶ宿はそばの名産地として知られていたが、稲作の普及により一時途絶え近年、蕎麦が見直され再び栽培が盛んになり、七ヶ宿周辺には広大な蕎麦畑が広がっている。8月頃には純白の蕎麦の花が道路沿いを彩り、ドライバー達の目を愉しませてくれる。
また山形との県境には水芭蕉の群生地があり、「芭蕉庵」の店名はこの水芭蕉から由来する。
古民家風の店内は、高い天井と癒しの音楽が流れ、柔らかい照明と相まって落ち着いた雰囲気。 テーブルが10卓、40人は裕に入る広さではあるが、休日になると多くの客が訪れ、昼時にもなると席が埋まってしまう。
座敷からは芭蕉庵自慢の白石川の景観が眺められ、四季折々の自然が見せる美しい表情はそばの風味を一層引き立てる。
▲全そばセット1,300円。薬味は、ねぎ・もみじおろし・わさびの3種類を使用。
▲ 二八そばセット1,150円。そば粉で作った揚げ豆腐やデザートがつき、かなりのボリューム
芭蕉庵では北海道の北早生を使用し、無農薬・自家栽培・自家製粉にこだわった体に優しい蕎麦を提供している。
メニューは蕎麦の香りが楽しめる全そば(十割)と喉ごしの良い二八の2種類で、半揚げ豆腐とそばデザートが付くセットがオススメ。お子様連れのお客様にも好評だ。
つゆは、鰹節のみでダシを取り辛めに仕上げられ、スッキリした味わい。薬味の一つである山葵は葉と根をすり合わせ、醤油和えされたものでつゆに合わせることにより、一層深い味わいになる。
美しい景観を眺めながら粋に蕎麦をすする。そんな優雅なひとときはいかがだろうか。
▲白石から山形に向かう七ヶ宿街道最後の宿場「湯原」に店を構える。
県境の場所柄、駐車場には県内外の車が並ぶ。奥には、初代店主がこしらえたという池があり岩魚、虹鱒、錦鯉などが涼しげに泳いでいる。白石川のせせらぎと、木々の間を流れる風に揺れる青葉が優しく音色を奏で、何とも心地良い。
また都会ではお目に掛かれないエドハルゼミやカジカガエルなどの、昆虫や動物の鳴き声を聴きながら食事を楽しめる。
▲座敷から眺める清流の風景。人気の席になっている。
▲古民家風の店内には美しい装飾が飾られている。
初代店主が店を始めたのは約10年前。七ヶ宿は過疎化が進み、田んぼは手付かずになっていた。荒れた田んぼをそば畑にできないものかと考えた初代店主は、役所勤めを辞めそば栽培と蕎麦屋を始めた。
蕎麦修行は新潟の蕎麦屋で行い、後は独学で学んできたという。メニューにもある半揚げ豆腐とは新潟の師匠より伝授されたオリジナル料理である。
畑と蕎麦屋の両立が難しく収穫の時期になると、店を閉め畑業に専念していたが、現在は初代店主の息子である岳彦さんが後を継ぎ2代目店主として店に立ち、初代店主は畑仕事に専念している。
都会では味わえない湯原宿の環境と、自家栽培のそばを楽しんでください。
また、当店の看板犬「ジロー」も皆様のお越しをお待ちしております。
- 店名
- 農民そばや 芭蕉庵
- 電話
- 0224-37-3223
- 住所
- 宮城県刈田郡七ヶ宿町字南浦畑5-1
- 営業時間
- 11:00~15:00
(GW、11月3連休は10:30~15:30) - 定休日
- 木曜日(祝日は営業)
- 席数
- 40席(4名卓)
- 喫煙
- 不可
- 駐車場
- 約20台