自家栽培石臼挽き手打ちそば・おさだ
そば 3.29 | つゆ 2.71 |サービス 2.93 | 雰囲気 4.14 | 周辺 4.00
▲おさだの周辺は田園風景が広がる。
▲七ツ森が望める窓辺の席が人気。
店内からの眺望もまた素晴らしい。
大きな窓からは、七ツ森の雄大な眺めが広がる。青々とした緑の季節もさることながら、冬景色も息をのむほど美しいそうだ。
見事な景色は、そばを一層おいしくしてくれる。
店内に置かれる長持や蓑などの調度品は、殆どが常連客から譲り受けたもの。
上を見上げれば高い天井と立派な梁、さらには萱の屋根裏が見える。
ついごろりと寝転がりたくなる。そんな居心地の良さが、ここにはある。
▲店舗は店主自らが古材を使って建てた。暖かな光と板張りの床が心地よい。
▲天ぷらそば。自家栽培の新鮮な野菜を使った天ぷらは、カラっとして美味しい。通常、そばは二八そばだが、土日限定で十割そばの予約が出来る。
そばは地場産の常陸秋そばを石臼で挽いた二八やぶそば。
店主が毎朝手打ちし、自宅の竹で作った器で出してくれる。
甘みとコシのあるそばは、宮城県民の好みに合わせている。
そば打ちや料理に使う水は、全て七ツ森の湧水を使用しているそう。
安心して食べてもらえるようにと、材料はほとんど地場産だそうだ。
女将と親戚の奥さん方が腕を奮う「おさだ膳」に使用している米や野菜、山菜までもが地場産という徹底ぶり。
その徹底したこだわりが、東北各地から客を寄せる人気の一つなのだろう。
自然の恵みを存分に取り入れた、おさだならではの味を楽しんでみてほしい。
▲月・金曜日限定の「おさだ膳」。そば・ごはん・もち・煮物など6品で1,000円というお得さ。手作りのもちは昔懐かしい味。
大和町吉岡付近、国道4号線から県道147号線に曲がり、船形山方面へ車を走らせ約5キロメートル。
「手打ちそば おさだ」はそこからさらに右へ1.5キロメートル程進んだ場所にある。
目印の看板があるものの、山里の隠れ家のようなそば処だ。
茅葺き屋根の店舗はどこから見ても古民家といった感じだが、驚くことに開店前に建てた新築だそうだ。
数少ない大衡村の昔の大工さんに手伝ってもらいながら、店主が自力で建設した。
手元にあった古材や貴重な萱をうまく使い、味わいのある建物になった。
店舗周辺一帯が古きよき時代にタイムスリップしたよう。
のどかな田園と森に囲まれ、ひっそりと佇む茅葺き屋根の店。
今となっては珍しい建物だが、懐かしいと感じるのは「細胞が覚えているから」と微笑むのは、柔らかい雰囲気と優しい笑顔が印象的な女将の晴子さん。
蕎麦の栽培が盛んな大和町吉田の反町上地区にこの店が開店したのは平成17年12月。
趣味でそば打ちをしていた店主の阿部さんが「栽培だけでなく食べてもらう環境が必要」と54歳で脱サラし、女将と店をオープンさせた。
店主は「阿部」なのに店名がなぜ「おさだ」なのだろうと不思議に思ったが、店名は阿部家の屋号「大澤田」からつけたそうだ。
鄙びた情景の中の大人の隠れ家。
気さくな女将と語らい、遠い先祖の暮らしぶりを思い浮かべながらゆっくりとした時間を楽しむことができる。
七ツ森湖周辺の温泉巡りとあわせて、足を運んでみてはいかがだろうか。
▲夕刻の七ツ森。時刻によって違った表情をみせる。女将は月夜の晩がお気に入りだという。
窓からの眺めはごちそうのひとつ。
親戚の家のように気軽に足を運んでください。
ゆったりのんびり、日頃の疲れを癒してもらえたら嬉しいです。
- 店名
- 自家栽培石臼挽き手打ちそば おさだ
- 電話
- 022-344-4330
- 住所
- 宮城県黒川郡大和町吉田字反町西84-6
- 営業時間
- 11:00~夕方(夜は予約制)
- 定休日
- 火・水・木曜日(予約で営業)
- 席数
- 30名
- 喫煙
- 店内禁煙
- 駐車場
- 20台